間違った勉強方法と忘却曲線の誤解について

勉強方法の小ネタとして「忘却曲線」を使ってる人も多いと思いますが、結構衝撃的な事実だったので、自戒を込めて展開します。

どう違うのかと、何が正しいのか。
それを踏まえてどうしたらいいのか。

というのを書いていこうと思います。

誤解していたこと

タイトル通りだけど、忘却曲線についての考えを誤解していました。
今までは、こんな風に解釈してました。

忘却曲線の誤った解釈
時間経過とともに「どのくらい忘れるか」を表現した図である

特に英単語学習や、新しいプログラミング言語を覚える時に適応していました。

全体を掴むためにサッっとやって、復習を繰り返して深度を深める。
それを、なるべく早いサイクルで復習する。という勉強法です。

個人的には納得感も高かったし、有効だとも思ってました。

正しい解釈は?

忘却曲線は、忘却率を表した図ではない

正確には「節約率」を表した図になります。
節約率を簡単に言うと、「覚え直すのにどのくらい時間がかからなかったか

実例的にはこんな感じ。

覚えなおすのにかかる時間は、早期の方が短い

  • 最初は10回書かないと覚えられない。
  • 20分後:4回で覚えられた(つまり、6回書かなくてよくなった)
  • 1時間後:6回で覚えられた(つまり、4回書かなくてよくなった)

20分後では、元々10回書いていたのに6回節約できたので、60%
1時間後では、元々10回書いていたのに4回節約できたので40%
といった具合であり、いずれも忘れてしまう率。ではない。

さらに、私たちの生活に適応するのに相応しくないのが実験方法でした。
実験自体が「興味のない」「3文字の英単語の羅列」を覚える
というかなり限定的なシチュエーションです。

私たちの行う試験や勉強は、「興味のないor興味がある」「複雑な課題」を記憶する必要があります。
なので、単純に忘却曲線が当てはまるわけではありません

では、どうすれば良いのか

見も蓋もないですが、バランスが大事だと思います。

自身の環境や、目指すべきゴールによってアプローチは違います。
それによって、忘却曲線を使用してもいいかもしれません。

例えば、受ける試験が来週であれば、それこそ高サイクルで回す必要があります。
発表が来年あり、スピーチの練習であれば単元ごとにしっかりやるのも手です。

僕は、各々の実行タスクごとにどのレベルまでやるかを決めてから入るようにしてます。
どのレベルまで、いつまでに、どの程度の完成度で。
というのを決めて逆算するような形で実践します。

忘却曲線を完全に取り入れない訳ではなく、あまり意識しない程度にしてます。
少なくとも、基本情報試験やJavaGoldの資格試験などはこのレベルでもOKでした。
高難易度試験とか資格は、もう、忘却曲線とかとは別次元のお話だと思ってます。

もし勉強法に効率を求めるのであれば、まず自分にとってそれなりに合う勉強方法を手あたり次第に試す。
というのがおすすめです。

ポイントは「一番合う」という夢のような最適解に魅了されないことです。
一番合う勉強方法を目指さないのは何故かというと、勉強方法の勉強が目的になってしまうからです。

自分が納得する方法があれば、忘却曲線などという銀の弾丸は頭の片隅にお守りとして添えるだけで十分です。

最近の人間を画一的な手法でまとめられる訳がない。

というのが結論。

じゃあ、皆間違っているのか?

半分間違ってないです。
確かに、時間が経てば経つほど物事は忘れていくのでそこはあっています(半分)
ただし、20分で40%忘れる。というのは嘘だと思います。(これが残り半分)

確かに、よく言われる説はニアリーイコールで「どのくらい忘れるか」とも言えるかもしれません。
覚える時間が、早期になれば短いのであればよく覚えている。とも言えます。
ただ、実際に行われた実験などから考えても、微妙に解釈が異なります。

例えば、こんな例だと忘却曲線は当てはまるでしょうか。

あなたが今からとっても好意を抱いている人の趣味を聞き出したとします。
奇遇にも、あなたと同じ趣味をやっていました。
さらに、その趣味をする場所、時間、使う道具なども完全に一致しています。

そんな趣味を、20分後に半分も忘れますか?
たぶん、忘れませんよね?
なんなら、1か月後でも覚えている事すらあると思います。

詭弁っぽいですが、当てはめる環境と対象が異なるので、
必ずしも忘却曲線は当てはまらないということが言いたいのです。

じゃあ今までの説を否定して、逆に1個1個ちゃんと覚えて勉強したほうがいいのか!
とヤケになって思ったりもしますが、それも違う気がします。
やはりそれだと効率的だとは言えないからです。

僕はITエンジニアなので、それを実例として書いてみます。

ITエンジニアだと技術領域が広い上に、それぞれの分野で深度が求められます。
勿論、プロフェッショナルと言えるレベルは深度が非常に重要です。
ですが、深度を重視しすぎて全体が分からない状態もマズイです。

例えば、Javaの記述方法はパーフェクトなので、設計書があればなんでも書けます。
ただし、その設計があってるか疑問には思わない(思えない)のでそれ以上の仕事はできません。
という人に仕事をお願いした場合どうなってしまうか。

「あの機能、設計バグってたからもっかいやり直して」
「あの機能、×××の追加機能が決まったから頼むね」

・・・もし、設計時点で違和感を感じて、それを是正する提案ができれば違った世界になったと思います。
深度が浅いと、どうしても見える世界が違うのである程度は仕方がないとも思います。
また、今回の場合は設計者が悪い。レビュー者が悪い。という意見もあるのは承知しています。

ただ、よっぽど切羽詰まった人か、追求したい人、趣味。
以外であれば、腹八分程度で先に進んで次の世界を見に行ってもいいのではないかと思います。

勉強法は正しいかもしれない。

けど、今あなたに求められているのはその勉強ではないかもしれない。

であれば、一度サイクルを止めて考え直してみるのも良いかもしれません。

正直、忘却曲線の情報ソースがwikiレベルなのでどちらも半信半疑感は否めません。
そもそも発見自体が1885年なので、かなり古い学説でもあります。

似たような主張をしているサイト

wiki:忘却曲線

エビングハウスの忘却曲線から分かる忘れない英単語の覚え方

エビングハウスの忘却曲線に対する世間一般の誤解

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